2003


空間ゼリー vol.2「恋愛修行僧」

2003年12月5日~12月7日 シアターバビロンの流れのほとりにて

Story


女の子だけのとある劇団の話。 劇作家のルイ子はとにかく恋愛命。ありとあらゆるいい男をストーカー寸前まで追い詰めて、結局振られる。こっぴどく振られる。 

そんなルイ子のせいで演出家の一葉、制作の香織、役者の敦美、樹菜子、佳弥は大迷惑。 でも、ルイ子のことを責められない。なぜならルイ子は自分の恋の始まりから終焉までを元に戯曲を書くからだ。 辛い辛いまるで荒行のような恋を経て、戯曲という修をおさめるそんな劇作家なのだルイ子は。 電話の声は読経の様!メールの文は写経の様・・・人呼んで!『恋愛修行僧』蜷川ルイ子見参!! ルイ子の周りに起きる様々な恋愛と、高校のときルイ子が恋愛修行僧となるきっかけを作った一葉のひそかな想いを描いた物語。


作・演出 坪田文

(深寅芥)

 

この公演では、私は一切、役者としても関わっていない。劇場選定の際に「シアターバビロンの流れのほとりにて」を推薦した位だろうか?この舞台で、空間ゼリーは400名超えを果たしている。

 


空間ゼリー vol.1 「垣間見の病室」

2003年2月7日~2月9日 江古田ストアハウス

Story


精神病院の開業医となった雨笠透子は3人の助手に囲まれ、精神科医として順調でおだやかな生活の中にいた。 桜の蕾が膨らみだし。風に暖かさを感じるようになった頃、透子の元婚約者の橋屋兼一から奇妙な患者のカウンセリングを頼まれる。 その患者咲沢亜以は母親に幽閉されているのだという。 透子は亜以のカウンセリングを承諾し、塔の最上階に幽閉されている亜以を往診した。 透子は初めて会ったはずの亜以になぜかどこかであったような感覚を受ける。 それが透子の過去との対話の始まりだった…。 母親と娘の共通点という空間ゼリーがこの後描いていく作品への礎となるテーマを持った物語。


作・演出 坪田文

(深寅芥)

 

この公演において、私は俳優として参加していた。そして、その時の名前が、「深寅芥」である。坪田文に命名してもらった。

当時私は、いくつかの劇団に所属していた為、ある意味で匿名性を持たす必要があった。その為の配慮でもあった。

後々、この「深寅芥」という名前が演出家として一人歩きするとは夢にも思わなかった。