2004


空間ゼリーvol.3 「カラダホテル」

2004年7月30日~8月1日 江古田ストアハウス

同じ名を持つ二人の女、イラストレーターの「日々希」とホテトル嬢の「ヒビキ」 

仕事の為に子供は要らない日々希と望んでも子供を産むことのできないヒビキ。 

決して交わる事のない二人の日常が日々希の夫「康太」によって交わる。 その時彼女たちが求めたのは新しい完璧な家庭の姿だった。 十月十日子供を宿す女性の体を「ホテル」に例え、そこを通り過ぎていく男との交わりを描いた作品。 現在の女性脚本、男性演出という空間ゼリーのスタイルの元となる物語。


作 坪田文  演出 深寅芥 


CAST 

徳田奈緒・斉藤ナツ子・佐藤けいこ・下山夏子・竹内春紗 他

(深寅芥)

 

この作品が演出家 深寅芥のデビュー作といっても差支えはないだろう。

「カラダホテル」というタイトルを聞いた時に衝撃が走った事を今でも憶えている。

そもそも、空間ゼリーに参加したのは、坪田文が日本大学芸術学部劇作家コース1年次に課題で書いた「穢れ知らず」という脚本を読んだ時に向田邦子の再来だと強く感じたからだ。

 

当時、1年生ながらに参加した、斉藤ナツ子の類まれなる演技力にも震え、この「カラダホテル」を素晴らしい作品にしたいと心血を注いだ記憶がある。これが私の演出家としての原点であるのは間違いない。